昨今では男性が育児休業を取ることも決して珍しいことではなく、育休関連法の変遷からも、国を挙げて男性育休を推進しようとする動きが見られます。
とはいえ現実では、勤めている会社の組織文化や、周りの人の概念や価値観によって、快く理解してもらえる環境が追い付いていないように感じます。
そんな中で、私自身が育休取得に向け行動したことは、出来る限りの準備をすること。
準備をすることで、自身の育児に対する意識を高めたり、その熱意が伝わることによって、周囲の人々に少しでも理解を得られることもあるのかなと考えました。
ここでは、育児休業を取るために私自身が行動したことを紹介しますので、是非参考にしていただければと思います。
何のために育休を取るのか
私が育休を取得を検討した際にまず考えたのは、目的と役割を明確にしたことです。
私が育児休業を取る目的は大きく2つでした。
- 一度しかないこの時期の子供の成長を見届けたい
- 安定したい家計を維持したい
我々夫婦は、バリキャリフリーランスの妻と、普通のサラリーマンの私。
会社員同士の夫婦であれば、夫婦で育休を取る、または交互に取るような選択肢を取ることができるのですが、我が家は妻がフリーランスのため、家計の安定を維持するためには、会社員の私が育児休業を取得する(給付金を貰う)ことの一択でした。
このような感じで、パパの育休は何のために取るのか、育休中に何をするのか、洗い出してみると育児休業の必要性が見えてきます。
- 産後のママのケア、サポート
- パパ・ママの家事の担当範囲
- パパ・ママの育児の担当範囲
- ママの仕事復帰とパパの休業のタイミング
目的なく休みを取り、いたずらに時間を過ごすだけであれば制度の無駄遣いです。
(おそらくはママをイライラさせるだけです。。。)
意義ある育休ライフにするために、しっかりと目的を明確にしておきましょう。
勤務先への報告
まずは上司に報告相談
報告の順番は重要なポイントです。まずは、直属の上司に伝える事をおすすめします。
育休の取得にあっては、業務の引継ぎや人員配置、場合によっていは代行者の手配が必要となります。
上司や同僚の負担をなるべく減らすためにも、可能な限り早めに伝えるようにしましょう。
続いて同僚への報告
業務に関係する同僚には早めに報告しておきましょう。
その際、賛否様々な反応があるかもしれませんが、気にする必要はありません。
育休にあたっては周囲の方へ協力を求める姿勢が大切です。何よりも感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。
必要であれば人事担当にも報告
法令に定められた育休制度の他、独自の育休制度を設けている会社もあります。
就業規則などを良く読み、わからない部分があれば人事担当者に確認することをおすすめします。制度には手続きの期限がある場合もありますので、相談をしながら事前に確認しておきましょう。
引き継ぎ準備
誰に引き継ぐかが未定の段階でも、業務の棚卸しを行い整理しておきましょう。
業務の手順、書類やデータの在処、顧客や取引先の情報など細かく整理できていると、引き継いだ人も分かりやすくなり、育休に対する理解も得られやすくなります。
育休中に連絡が入る頻度も減り、育児に集中できるはずです。
家計のチェック
収入の変化を把握
会社によっては、育休中の経済支援を設けているところもありますが、基本的には無給のケースが多いと思います。
そのため、収入の変化を見据え、事前に家計の見直しを行うことが重要です。
育児休業給付金は、休業前の賃金の一部が支給されるため、その金額と受け取れるタイミングを正確に把握しておきましょう。
(参考ページ)
育児休業、産後パパ育休や介護休業をする方を経済的に支援します(厚生労働省)
支出の見直し
育児休業中の生活費や必要な育児用品の費用を見積もり、無駄な支出を削減する計画を立てましょう。一般的には家計簿をつけることで収支のバランスが明確となるので、是非実行してみてください。
万が一ハラスメントを受けたら?
冒頭申し上げたように、パパの育休は浸透しきれているとは言えず、残念ながら全ての職場で快く受け入れられているというわけではないのが現実です。
上司や同僚から制度の利用を阻害されたり、不当な扱いを受けたりしたら、それは重大なハラスメント(いわゆるパタハラ)です。もしハラスメントを受けたら、信頼できる上司や人事の相談窓口、あれば労働組合などに相談しましょう。
社内では相談できない、または解決できない場合は、外部の相談窓口に相談しましょう。
全国の労働局・労働基準監督署にある総合労働相談コーナーは、無料で相談を受付けており、電話でも相談できます。
(参考ページ)
相談窓口のご案内(厚生労働省:あかるい職場応援団)
育児休業で有意義な育児ライフを
育児休業は、育児と向き合い、子どもの成長を見守り、家族との絆を深めるために与えられた貴重な時間です。事前の計画と準備をしっかりと行い、有意義な育児ライフを過ごしましょう。